大学職員「やめとけ」?現役職員が感じた大学職員の悪いところ5選

大学職員のリアル

皆さん、こんにちは!元・社畜営業マンから大学職員に転職できた「さえき」です。

インターネットで「大学職員」と検索すると、なぜか一緒に「やめとけ」という言葉が目に入り、ドキッとした経験はありませんか?

「安定してホワイト」というイメージがある一方で、「本当に大丈夫なの?」「何か裏があるんじゃ…」と不安を感じているかもしれませんね。

このブログ記事では、そんな皆さんの疑問に、僕自身のリアルな体験談を交えながら、大学職員の仕事の「本当」をお伝えします。

「巷でささやかれるデメリットは本当なのか?」「もし本当なら、どう乗り越えればいいのか?」「そして、どんな人が大学職員に向いていて、向かないのか?」——これらすべてを、元営業マンである現役大学職員の僕が、実体験をもとに本音で語り尽くします。

この記事を読めば、あなたは大学職員の仕事のリアルを深く理解し、自分にとって後悔のないキャリアを選ぶための確かな判断材料が得られます!ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

「大学職員 やめとけ」って本当?【元社畜が本音で語る】

結論から言います。

数字のプレッシャーに押しつぶれそうな営業から脱却したい方には、大学職員を転職先として、僕はおすすめします。 大学職員の仕事は楽ではありませんが、プレッシャーがほぼなく働きやすい仕事です。

しかし、そんな大学職員の仕事を辞めていく人がいることも事実です。一体どんな人たちが、何に不満を感じて辞めていったのか?そして、僕が実際に体験した大学職員の「やめとけ」と感じる部分を、ここから具体的にまとめていきます。

【実体験】大学職員のリアルな悪いところ5選

悪いところ1:ジョブローテーションと異動による業務内容の変化

大学職員の仕事は、事務総合職として採用されることがほとんどです。そのため、数年ごとにジョブローテーションがあり、様々な部署に異動します。これが、お役所的な風土がある大学で、職員の適性を見て異動というより、慣例的に3年経ったら異動ということが多いんです。そして、これが、多くの人が「やめとけ」と感じる大きな理由の一つです。

なぜなら、部署を異動すると、まるで転職したぐらい仕事内容がガラッと変わるからです。

僕の職場では、総務課で給与や福利厚生を淡々と事務作業をしていた職員が、突然教学課に異動となり、教職課程の担当になる事例がありました。慣れない業務で急に教員や学生の対応に追われ、疲弊してしまうケースも実際に見られます。

とにかく異動が避けられないため、「一つの仕事だけを突き詰めていきたい」あるいは「特定の専門スキルを伸ばしていきたい」と思っている方には、大学職員は不向きです。

悪いところ2:非効率な業務プロセスと遅い意思決定

営業の世界で「スピード命!」でやってきたあなたなら、この悪いところはカルチャーショックかもしれません。大学職員の仕事は、正直言って非効率な業務プロセスが多く、意思決定も非常に遅いです。

これは、一般企業と違い利益を追求する営利団体ではないことに深く関係しています。民間企業は常に市場競争にさらされ、利益を出すために「どうすればもっと効率的になるか」「どうすればもっと速く動けるか」を追求しますよね。しかし、大学は教育・研究が主な目的のため、目の前の数値的な成果(利益)へのプレッシャーが薄いんです。そのため、前例主義に陥りやすく、効率性よりも「これまでのやり方」や「関係者全員の合意」が重視される傾向があります。結果として、一つ一つの「方法」自体が目的化しやすいという特徴があります。

僕の体験談をお話ししましょう。僕の大学では1、2年前まで、大学では紙媒体での稟議書が当たり前でした。例えば、外部から問い合わせが来たとしますよね?普通なら上司に口頭で返信案を伝えて、OKが出たらすぐにメールで回答、という流れでしょう。

ところが僕の大学では、

  1. 問い合わせメールを印刷
  2. 回答案も印刷
  3. 関係者(場合によっては複数部署の責任者や教員)にハンコをもらうために、書類を持って部署を回る。
  4. 全員の承認が降りてようやくメールを返信。

…という流れでした。「これ、なんのための時間?」と正直何度も思いました。

一つの小さな変更でも、多くの関係者(教員、他部署の職員、上層部など)の合意形成が必要なため、意思決定も非常に遅いです。複数の会議を経る必要があり、「なぜこんなに時間がかかるんだ?」と感じる場面は日常茶飯事です。

もしあなたが、「スピード感重視」「効率性をひたすら追求したい」「無駄な作業は許せない」と考えるタイプなら、この非効率性や意思決定の遅さにストレスを感じる可能性が高いでしょう。

悪いところ3:縦割りの組織文化と教員との人間関係

営業職で多様な顧客と関係を築いてきたあなたにとって、大学の人間関係は独特かもしれません。これも「やめとけ」と言われる大きな理由の一つです。

まず、大学組織は閉鎖的なコミュニティです。職員数は中小企業レベルで、毎日同じ顔ぶれ。人の入れ替わりが少ないため、一度人間関係でつまずくと、ストレスが長期化しやすいのが現実です。苦手な相手とも毎日顔を合わせるのは、結構しんどいですよね。

さらに、大学職員間の人間関係も特徴的です。組織は縦割りで、問題があったり、他部署と連携が必要な時、どちらの仕事か分からない場合、「お互いに仕事を引き取らない」という消極的な争いが起きることがあります。

僕が経験した「すごくしょうもない話」ですが、講義室の機材が壊れた時のこと。施設の管理は財務課などの担当者、機材は主に授業で使うので教学課も管理しています。そのため、機材故障の際、「費用をどちらが持つか」「どちらが業者を手配するか」で、いざこざが起きたことがありました。正直、こんなことで?と思うかもしれませんが、仕事を引き受ける「いい人」ほど、損をしているとも言えるかもしれません。

また、教員とのコミュニケーションも独特です。僕が勤務する総合大学は学生数も学部も多様。そのため、教授の特性も様々です。以下、僕の経験からの独断と偏見です。

  • 文学部系:本の世界に生きているためか、コミュ障の先生が多い印象。
  • 経済学部・経営学部系:企業の勤務経験がある先生が多く、話が比較的早い。キャリアがある先生だと要求が高いときもあり。
  • 理工学部系:大学の方針になぜなぜと追及してくる。理屈や根拠を大事にするタイプ。

僕自身、面接時に「アカデミックハラスメントとか大丈夫ですか?」と聞かれたことがあります。聞かれた当初は、「ハラスメントなんて、する方が悪いんだから変な質問するなよ」と思いましたが(笑)。今となっては分かりますが、研究三昧の先生はどこか浮世離れしているため、天然で悪気なく強めの言葉を使ったりすることがあるんです。

なんにせよ、営業時代のような数字の達成など明確なプレッシャーがない分平気ですが、繊細すぎる人や、人間関係の摩擦に弱い人は、しんどいかもしれません。

悪いところ4:年功序列とスキルアップ・キャリア形成の課題

大学職員の業務は、多くがルーティンワークです。毎年時期によってやるべき業務が決まっていて、一度覚えてしまえば毎年同じことの繰り返し。新しい制度導入やDX化の波はありますが、民間企業のような劇的な変化は多くありません。

大学では、個人の頑張りが評価に直結しづらく、結果として年功序列になっているのが実情です。

これは、大学が利益を追求する営利団体ではないため、営業職のように「売上○○万円達成!」といった数値で成果が見えづらいことが大きく影響しています。事務仕事が中心のため、評価が曖昧になりやすいんです。

僕の大学でも、人事評価として数値目標で評価しようという流れはあります。しかし、学生満足度アンケートの回答率、ガイダンス参加者数、進路決定の満足度など、正直「こじつけ」とも言えるような数値目標を毎年設定しています。そして、さらに驚くことに、これらの目標を達成できなかったからといって、ボーナスが下がることはありません。

これは営業とは本当に天と地の差です。

結局、よほどの不祥事や服務規程違反などで評価を下げない限り、毎年階級が上がり、給料も上がっていくのが現実です。そのため、「頑張らなくても給料は上がるし、何かを変えようとすると意思決定のプロセスが面倒くさすぎる。それならやらないでいいか」と、現状維持を選ぶ職員も少なくありません。おまけに数年経てば異動ですから、「特定の専門スキルを磨く」という意識も芽生えにくいのが実情です。

「もっと成長したい」「結果を出して評価されたい」「専門性を磨きたい」と考える人にとっては、物足りない環境となるでしょう。

悪いところ5:営業とは違う!「ミスしてはいけない」プレッシャー

営業職のプレッシャーは「数字を達成する」ことにありますよね。常に攻めの姿勢で、目標をクリアするための行動が求められます。しかし、大学職員のプレッシャーは、これとはまったく違う種類のものです。それは、「ミスをしてはいけない」というプレッシャーです。

大学の仕事では、学生の学籍情報、成績、個人情報、入試データなど、一つ一つの業務に高い正確性が求められます。

特に最もプレッシャーがかかる仕事は、やはり入試です。膨大な出願者データの管理、試験問題の厳重な取り扱い、採点ミスや合否判定の誤りがないかどうかの複数人でのチェックなど、神経を使う場面が山ほどあります。入試で数字を間違えたり、学生の個人情報を漏洩させたりすれば、大学の信頼やブランドは一瞬で失墜し、大ニュースになりかねません。

営業のように目標が未達成の時に、たくさんテレアポしたり「攻める」必要がない代わりに、「守り抜く」というプレッシャーがあるわけです。

もちろん、どの仕事でもミスは許されませんが、大学職員の仕事は「正確性」と「公平性」が絶対です。この「ミス回避」のプレッシャーは、営業の「数字達成」のプレッシャーとは性質が異なりますが、真面目な人ほど重く感じるかもしれません。慣れてしまえばほとんどマニュアル通りの対応なので問題なくこなせますが、最初は大きなギャップを感じるポイントの一つでしょう。

こんな人はやめとけ!大学職員に向く人・向かない人【僕の経験から断言】

ここからは、僕の経験を踏まえ、どんな人が大学職員に向いていて、どんな人が向かないのかを、より具体的に解説していきます。

こんな人が向いている!僕が思う大学職員の適性

僕の経験上、大学職員にはこんな人がピッタリだと断言できます。ここまで見てきた各悪いところと照らし合わせながら、あなたが本当に大学職員に向いているか考えてみてください。

  • 変化を受け入れ、多様な業務に対応できる人 大学職員の仕事はジョブローテーションで業務が大きく変わります。変化を前向きに捉え、新しい知識やスキルを学ぶことに抵抗がなく、柔軟に対応できる人なら、異動も成長の機会と捉えられるでしょう。
  • 非効率なプロセスにも根気強く、じっくりと調整できる人 非効率な業務プロセスや遅い意思決定に、ストレスを感じすぎない人が向いています。すぐに結果が出なくても、じっくりと関係者との合意形成に時間をかけ、正確なプロセスを重視できる根気強さがある人なら、この環境でも力を発揮できます。
  • 人間関係の機微を察し、協調性を大切にできる人 閉鎖的なコミュニティや縦割り組織、多様な教員との人間関係は、協調性が低いと大きなストレスになります。周囲との連携を重視し、波風を立てずに円滑なコミュニケーションを図れる人が、大学職員として活躍できるでしょう。
  • 年功序列を受け入れ、地道な貢献に価値を見出せる人 大学職員の評価は数値で測りにくく、年功序列の傾向が強いです。目に見える成果や即座の評価にこだわりすぎず、長期的な視点で組織への貢献を続けられる人、そして給与の伸びが緩やかでも安定性を重視する人に向いています。
  • 高い正確性を求められる「守り」の仕事に責任感を持てる人 大学職員の仕事は正確性が求められます。データや情報管理の正確性が大学の信頼に直結することを理解し、地道な確認作業を苦にしない人が向ているでしょう。

こんな人は向かない!注意すべきタイプと対策

逆に、僕自身の経験から見ても、正直なところ、以下のようなタイプの方は大学職員の仕事はおすすめできません。これらの特徴が、先に挙げた悪いところとダイレクトに衝突し、ギャップを感じて苦労する可能性が高いです。

  • 専門的なスキルを高めたい人 大学職員は定期的なジョブローテーションがあり、部署を異動するたびに業務内容が大きく変わります。特定の専門性を深く追求し、そのスキルを突き詰めてキャリアを築きたい人には、非常に厳しい環境です。
    • 対策: 自身のキャリアプランを再考し、専門職や、特定のスキルを伸ばせる職場への転職を検討する。
  • スピードや効率性を何よりも重視する人 非効率な業務プロセスや遅い意思決定は、このタイプの人にとって大きなストレス源です。無駄を徹底的に排除したい、迅速に物事を進めたいという志向が強いと、大学の文化との間で大きな軋轢を生む可能性があります。
    • 対策: 大学の組織文化を理解し、効率化よりも「プロセス」や「合意形成」を尊重する姿勢を身につける。
  • 個人主義で、人間関係の調整を苦手とする人 閉鎖的な人間関係や縦割り組織、教員との独特なコミュニケーションは、協調性が低いと非常に働きづらい環境です。人と積極的に関わり、調整を図るのが苦手な人には、ストレスが溜まりやすいでしょう。
    • 対策: チームワークの重要性を理解し、積極的にコミュニケーションを図る努力をする。
  • 成果主義で、短期的な評価や成長を求める人 年功序列と曖昧な評価制度は、成果を出すことに喜びを感じ、昇進・昇給への意欲が強い人にとって、モチベーションの維持が難しいかもしれません。
    • 対策: 成果以外のやりがい(例:学生の成長支援)に目を向ける、あるいは成果が明確な民間企業への転職を検討する。
  • 細かいミスを恐れない、大雑把な人 「ミスしてはいけないプレッシャー」は、正確性に自信がない人にとっては常に重圧となります。データの入力ミスや処理の誤りが大きな問題に発展するリスクがあるため、細部への注意力が不足していると苦労します。
    • 対策: ダブルチェックを徹底する習慣を身につける、あるいは細部まで気を配る必要のある仕事以外の職種を検討する。

まとめ:僕が大学職員を選んだ理由と、後悔しないキャリアのために

「大学職員 やめとけ」——この言葉をきっかけにこの記事を読み始めたあなたに、僕のリアルな体験談が響いたなら嬉しいです。ここまでで、大学職員の仕事が「ホワイトで楽」という一面的なイメージだけではないこと、そして巷でささやかれる「やめとけ」の具体的な理由が、僕自身の経験から見ても確かに存在することが分かったのではないでしょうか。

ジョブローテーションによる業務の変化、非効率なプロセス、独特な人間関係、そして年功序列と評価の曖昧さ、さらには「ミスが許されない」というプレッシャー。これらが、大学職員として働く上での「しんどい」側面です。

しかし、同時に、数字のプレッシャーから解放された働きやすさや、人の成長を裏側で支えるやりがい、そしてプライベートの充実といった「選んでよかった」と感じる理由も理解してもらえたはずです。

このすべてを踏まえた上で、あなたが後悔しないキャリア選択をするために、最後に僕からのメッセージを贈ります。

僕が大学職員を選んでよかった3つの理由

僕自身、様々な悪いところを経験してきましたが、それでも大学職員を選んで本当に良かったと感じています。その大きな理由は以下の3つです。

  • 理由1:営業の数字プレッシャーから解放された「働きやすさ」 営業時代は常に数字の重圧に追われ、精神的に疲弊していました。大学職員になってからは、目標達成へのプレッシャーがほとんどなく、精神的に非常に楽になりました。これが、僕にとって何よりも大きな「働きやすさ」です。
  • 理由2:人の成長を「裏方」で支えるやりがい 学生が夢を追いかけ、成長していく姿を間近で見守り、それを裏側から支える仕事に大きな喜びを感じています。教員や学生が活躍できる舞台を整える「舞台監督」のような役割に、営業時代とは異なる深いやりがいを見出しました。
  • 理由3:プライベートの充実と、自分を見つめ直す時間 前職に比べ、圧倒的にプライベートな時間を確保できるようになりました。残業が減り、趣味や自己投資の時間ができたことで、心身ともに健康になり、自分自身と向き合う余裕が生まれました。これは、営業時代には考えられなかったことです。

このブログ記事が、あなたの転職活動を力強く後押しし、希望の未来を掴み取るためのきっかけとなることを心から願っています!自信を持って、あなたの「活かせる力」をアピールし、新しいキャリアの一歩を踏み出しましょう!

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