皆さん、こんにちは。
TOEIC300点、元社畜営業から大学職員に転職できたさえきです。
実は前回、僕がどれだけひどい営業生活を送っていて、どうやって一度心が折れ、そこから大学職員への道に再挑戦したかをお話しました。まだ読んでいない方は、ぜひそちらもご覧ください。
今回は、営業職から未経験で大学職員に転職する際の戦術について解説します。
「営業しか経験がない僕が、どうやって大学職員に転職できたの?」 「未経験なのに、本当にできるの?」
そう思っている方も多いでしょう。大丈夫です、安心してください。僕のスペックを見ていただければ分かる通り、特別な才能があったわけではありません。
今回の記事では、「営業職から大学職員に未経験で転職するための戦術」を、僕の実体験と、現役大学職員としての知見を交えながら、具体的に解説していきます。
特に、
- 営業経験が大学職員のどんな仕事で評価されるのか?
- 未経験からでも活かせるスキルって何?
- 自己分析や自己PRで何に気をつけたらいいの?
といった疑問に、僕なりの答えを出していきますね。
さあ、あなたの「大学職員への道」を具体的にする第一歩を、一緒に踏み出しましょう!
営業経験は「大学職員の仕事」でこう活かせる!自己PRの強力な材料
まず最初に、僕が転職活動で最も意識した「営業経験をどう大学職員の仕事に活かすか」という点からお話します。
「え、営業アレルギーだったんでしょ?」
はい、そうです(笑)。でも、どんなに辛い経験でも、見方を変えれば立派な「スキル」になるんです。特に、大学職員の仕事の中には、営業で培った能力が意外な形で役立つ業務がいくつかあります。
面接などで自己PRの材料として、営業経験を活かせる仕事は、ズバリこの3つです!
入試広報:外部との折衝力や説明力は営業の得意分野
これは、営業経験者が最も活かせる業務の一つだと断言できます。
なぜなら、入試広報の仕事は、高校の先生方、受験生、保護者など、大学の外部の人と接する機会が非常に多いからです。オープンキャンパスの企画・運営、高校への訪問、進学相談会の実施など、多岐にわたります。
これって、まさに営業でいうところの「外部との折衝」「関係構築」「プレゼンテーション」のスキルが求められるんですよね。僕はあのゴリゴリ営業の日々で培ったコミュニケーション力や、お客様や上司からのクレーム対応などで身についた調整力が、ここで活かせると考えました。
それに、皆さんご存知の通り、日本は今後少子化が加速していきます。大学にとって、いかに質の高い学生を確保するかは死活問題。そのため、入試広報は多くの大学が力を入れている業務であり、マンパワーを求めている傾向にあります。ここをPRしない手はありません。
教学課:多様な関係者の調整力と円滑なコミュニケーションが鍵
意外に思われるかもしれませんが、教学課も営業経験が活かせる業務です。
教学課は、学生の履修登録から成績管理、休学・退学の手続き、授業の教室手配、時には先生方からの問い合わせ対応まで、まさに大学の「核」となる部署です。
ここで求められるのは、学生、教員、そして大学の本部など、様々な立場の人たちとの「調整力」。多様な意見をまとめ、円滑に物事を進めるコミュニケーション能力が非常に重要になります。これは、営業で複数の顧客や社内関係者と調整してきた経験がそのまま活かせるんです。
例えば、今は懐かしいコロナ禍のとき。オンライン授業を始めるにあたって、教員と大学本部(財務や情報システム担当など)との間で、どういう形態でオンライン授業をするのか、ZOOMやTeamsなどどれを使うのかといった調整が山のように発生しました。年配の教員の方々には、ZOOMの基本的な使い方から操作方法まで、個別にサポートしに行くことも多々ありました。そういった、異なる立場の人たちの意見を吸い上げ、落としどころを見つけて業務を進める力が、まさに営業で鍛えられた調整力だとアピールできるんです。
特に、大規模な大学になればなるほど、学生数も教員数も増え、教学課の業務は膨大になります。だからこそ、マンパワーが必要とされ、未経験でもPR次第で採用されやすい傾向があると感じています。
キャリアセンター:企業とのパイプ役としての経験
キャリアセンターも、営業経験が活かせる可能性のある業務です。
主な仕事は、学生の就職支援ですが、学生の就職指導そのものは、専門のキャリアアドバイザー(非常勤のアドバイザー) が行うことが多いです。僕が勤める大学でも、ベテランのアドバイザーが学生の個別相談に乗ってくれています。
では、職員が何をするのか?
それは、企業とのつながり作りと、キャリア支援イベントの企画・運営です。新しい求人を開拓するために企業とコンタクトを取ったり、説明会やセミナーを企画したり。ここでも、営業で培った企業との関係構築力や、イベントを企画する段取り力が光ります。
専門性が必要な部署は狙わなくてOK
逆に、僕の経験から言うと、専門性が高く、未経験からの転職が厳しい部署もあります。
例えば、大学内のシステム管理を行う「情報部門」や、教職員の人事・労務を扱う部署。これらは、その道の専門知識や経験が求められるケースがほとんどです。正直、その経験がないと挑戦するのはかなり厳しいと感じましたし、面接で「希望する部署はありますか?」と聞かれても、僕はこれらの専門部署は希望しませんでした。
大学職員の業務は多岐にわたりますが、基本的にはどの部署でも「調整」と「コミュニケーション」が非常に重要になります。大学職員は本当に黒子として、先生や学生が活躍する場を整える「舞台監督」のような仕事だと、僕は日々感じています。
僕の自己分析と自己PR:「社畜経験」を「大学への貢献」に変換せよ
では、具体的に僕がどのように自己分析を行い、履歴書や面接で自己PRをしたのか。ここが一番のキモです。
ポイントは、「自分の痛い営業経験を、どう大学で役立つスキルとして語るか」 でした。
営業で培った「泥臭い経験」は最高のPR材料だった
僕は、あの地獄のようなテレアポや即決営業で培った経験を、そのまま「苦痛でした」とは言いませんでした。
例えば、
- 「1日100件以上のテレアポをこなし、目標を達成してきた粘り強さと、計画遂行能力」
- 「数年前の資料請求者にもアプローチし続けた、情報収集力と掘り起こしの探求心」
- 「即決を迫る中で磨かれた、限られた時間で相手のニーズを汲み取り、的確な提案を行う課題解決能力」
- 「強引な営業でクレームになった経験から学んだ、相手の立場に立った丁寧なコミュニケーションと信頼関係構築の重要性」
といった形で、一見ネガティブに思える経験を、ポジティブなスキルに変換してPRしました。特に「クレーム経験」は、失敗から学んだこととして、自己成長の証として語るようにしました。
そして、これらのスキルが、入試広報での高校教員や受験生との関係構築、教学課での多様な調整業務、キャリアセンターでの企業開拓にどう活かせるかを具体的に結びつけて説明しました。
「なぜ大学職員なのか?」深掘りする
これも重要です。僕は面接で必ず聞かれました。
「なぜ、数ある選択肢の中から大学職員を志望するのですか?」
!」正直、本音を言えば「もうノルマは嫌!」「ネットでホワイトで高収入でみたから!」と答えたい気持ちは山々でしたが(笑)、それだけでは誰も採用してくれませんよね。だからこそ、僕は自分の中で「なぜ大学職員なのか?」という問いに、明確なロジックを組み立てる必要がありました。
僕が考えたロジックは、この3つのステップです。
- なぜ「教育業界」なのか?
- なぜその中でも「大学」なのか?
- なぜ「大学職員」という職種なのか?
ここで僕は、まず営業職として「利益を追求する最前線」に身を置いてきた経験を語りました。その中で、ビジネスの厳しさはもちろん、組織として利益を上げ続けることの重要性は嫌というほど痛感したこと、と。
その上で、僕は社会貢献性の高い分野で働きたいという思いを強く持つようになりました。教育業界に特別な強い思いがあったわけではありませんが、学生の成長や、研究の成果が直接的に世の中のためになり、それが結果として法人の発展につながるという点に、営業とは異なる形でのやりがいを感じ、この分野に興味を持ったと伝えました。
そして、その中でも大学は高等教育機関として、日本の教育機関のトップとして社会を牽引する存在であり、社会に与える影響が非常に大きい点に強く惹かれました。
最後に、なぜ「大学職員」という職種なのか。
「この大学の発展のために、これまでの営業経験で培った力を活かして貢献したい。」
僕は、自分が営業で培った粘り強さや課題解決能力、多様な人との調整力といったスキルが、まさにこの大学の発展に寄与できると確信したことを伝えました。面接を受けた大学の魅力(具体的に調べてきたこと)にも触れ、そこで働くことへの強い意欲と、具体的な貢献イメージを語りました。
また、僕自身が就職浪人を経験し、大学進学やその後のキャリアに悩む学生たちの気持ちが痛いほど理解できるという側面も、共感を示すポイントとしてアピールしました。自分の過去の経験が、学生支援という形で活かせる「やりがい」があることを強調したんです。
まとめ:未経験のあなたも大学職員になれる!
今回は、僕自身の経験と、現役大学職員としての視点から、「営業職から大学職員に未経験で転職するための戦術」についてお話しました。
重要なポイントは、この3点です。
- 営業経験が活かせる大学職員の業務(入試広報、教学課、キャリアセンター)を理解し、自己PRの材料にする。
- 一見ネガティブな「社畜経験」を、大学で役立つ具体的なスキル(粘り強さ、課題解決力、調整力、コミュニケーション力)に変換して自己PRする。
- 「なぜ大学職員なのか」という問いに、自分の過去の経験と結びつけて明確な「貢献したい」という意欲を示す。
僕のように、TOEIC300点で新卒でもつまずき、ゴリゴリの営業で心身ともに疲弊した人間でも、大学職員への転職を成功させることができました。これは、決して特別な能力があったからではありません。
むしろ、「営業アレルギー」だったからこそ、大学職員の「ノルマがない」という魅力に強く惹かれ、本気で目指す原動力になりました。
次回は、僕が実際に不採用から内定を掴むために、企業研究で具体的に何をしたのか、そして履歴書や面接で「ここが重要!」と感じたポイントを、さらに詳しく深掘りしてお伝えします。
もし今、あなたが「営業辞めたい」と悩み、大学職員という道に少しでも興味があるなら、諦めずに一歩を踏み出してみてください。あなたの「大学職員への道」は、必ず拓けます。
このブログが、あなたの転職活動の一助となれば幸いです。
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